④のつづきです。
何のために著作権が存在するのか。著作権法ではお題目としてこの様に書いてある。
(目的)
第一条 この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。
ちなみに法律は著作権法の対象外なので、このように堂々と無許可で掲載しても構わない。
わたしは「文化の発展に寄与することを目的とする。」という部分が肝であると思う。他人が勝手に自分の創作物を無許可で模倣し巷で大ヒットしたとしよう。本来の創作者である自分にその利益が一銭も入らないのであれば、やる気も失せてしまう。才能ある人ならばその文化発展に貢献していただろうに、その才能は永遠に闇に葬られるという訳だ。これはいけない。よって文化の発展に寄与する著作権を守ることはその文化にとっても非常に意味あることと言える。そこに異論を唱える人は少ないだろう。
ジャズの場合、法律文を額面通りに受け取ると非常に疚しい所が多いジャンルの音楽であることは①~④で先に述べた。だが果たして①~④で問題提起した著作権の「侵害行為」は「文化の発展を阻害する行為」なのだろうか。勿論「否」である。言うまでもないが芸術というのは過去の作品の集積によって成り立っている。無から有は生み出せないのだ。「完全に無から有を生み出しているアーティストもいるぞ」と仰る人もいらっしゃるだろうが、それは有から有を生み出しいてることのアンチテーゼから生じている行為であり、般若心経において「総てが無であると自覚する自分も無である」ということが理解できない坊主の様なものだ。
話を戻そう。つまり文化芸術にとって模倣(インプット)し、自分の中で整理・解体し、創作(アウトプット)する作業は必要不可欠なプロセスなのだから、模倣自体を著作権で取り締まってもそれは文化の発展を阻害しているだけである。
じゃあ①~④まで述べてきた著作権上拙い部分は特に無視してOKなんだね、というと必ずしもそうではないと思われる。何故なら著作権を用いて商売をしている人たちが存在するからである。最も代表的な団体が日本音楽著作権協会(JASRAC)である。
JASRACの行為は正当なものとして始まったはずである。著作権者に利益を還元しようとする団体なのだから議論の余地はない。但し、昨今この団体の行動(というか収益源確保の仕方)が文化の発展を阻害していると言わざるを得ないのも事実だろうと思う。
気になる方は、コラムニストである小田嶋隆さんの下記のコラムを一読いただきたい。
つまりだ。プレイヤー側がジャズにおいて模倣は発展に不可欠と幾ら主張しようが、そんな都合は知らぬと著作権という法律を笠に着て、金儲けをしようと何時し始めるかも判らない連中が存在するということだ。何せ音楽教室の使用楽曲からも使用料を取りたてようとしている団体である。
ジャズと知的財産権について考えた結果、敵は内側ではなく外側にいるかも知れないと思い当たった次第です。(敵が外なら普通じゃねえか!)
今後の演奏予定
2/23(日) 13:30開場 14:00開演
ポプシーズ結成25周年記念コンサート
場所:高松国分寺ホール
所属するビッグバンド「ポプシーズ」の25周年コンサートです。ゲストミュージシャンはトランぺッターの二井田ひとみさんです。チケットご入用の方はご一報下さい。
2/29(土) 18:00開場 19:00開演
BOP RENAISSANCE ライブ
場所:Jazz Live & School Nomad
香川県高松市瓦町1丁目11−17 PART2 2F
ミュージックチャージ:2,000円 (学生1,500円)+1オーダー
50~60年代のストレートアヘッドなバップ期のジャズを愛するメンバーが集まり結成されたモダンジャズバンド。
今回はメンバーの大西由記さん(As)をフィーチャーして、チャーリー・パーカー直系のアルトサックスプレイヤー「ジャッキー・マクリーン」にトリビュートしたライブを行います。
4/18(土) 19:00~
瓦町Dining Turtlesセッション
場所:香川県高松市瓦町2-2-22
参加費:1,000円
フレンチレストラン「Turtles」さんでの月例セッションでホストを務めます。
初心者大歓迎のセッションなのでお気軽に遊びに来て下さいね!
4月25日(土) 18:30開場 19:00開演
西珈琲骨 丸亀港Garage Bar OCEANS'11 Live
ミュージックチャージ:1,500円(ワンドリンク付き)
場所:香川県丸亀市港町307-8 藤澤倉庫
西珈琲骨として、丸亀港のGarage Bar OCEANS'11さんでのライブです。今回はピアノが入り6人(セクステット)編成でお届けします。
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