2017年という年はジャズという音楽が誕生して100周年の年だったらしい。文化なんて厳密に何年から始まったとは定義づけが難しいので眉唾モノだが、1917年にオリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドが初めて「ジャズ」という単語を明記した商業用レコードを録音したことが起源とされているらしい。私が読んだジャズ評論家、ラングストン・ヒューズの『ジャズの本』では異なる説明だったので、まあ専門家によってもジャズの起源というのはマチマチなのだろう。
一つハッキリしていることは、生れて100年も経っている音楽ならばそれは既に古典(クラシック)といって良いということです。私が普段主に演奏しているジャンルはモダン・ジャズという音楽ですが、これも生れて既に70年近く経っている訳で、十分古典の域でしょう。
そんな大昔の音楽をやっているのだから、自ずと人は集まりにくくなるのは自明だと思います。端的に言うと若者は殆ど聴かない音楽と言える。音楽に関係のない職場や学校でジャズを日常的に聴いている人は全体の何パーセントでしょうか?残酷ですが数パーセントといった所でしょう。中高年の方々でもジャズを好んで聴くという人は世代ごとのマイノリティに属すると言って良いと思います。モダンジャズが最も華やかだった1950年代に青春を送った人というと、今80~85歳という計算になってしまう。今やジャズを好んで聴く世代は、ほぼ間違いなく青春時代に別のジャンルの音楽が興隆していたことになる。
つまりジャズを聴く層のパイは限られている。そのパイを香川県という日本で最も面積が小さい県で奪い合うのだから大変だ。高松市をざっと見るだけでもジャズを日常的に演奏しているお店は4~5件もある。小さなパイを奪い合うことになるのは必然と言える。
但し、これが東京ならジャズのお店も多く、卓越したプレイヤーが群雄割拠の様相を呈している訳で、それはそれで聴衆のパイの奪い合いであることには変わり無いでしょうが。昨日東京出張に合わせて、素晴らしいカルテットの演奏を楽しんだのですが、お客さんは7人でしたから。トッププロミュージシャンでさえ大変な時代なのだと思います。
(長くなったので続きます)
今後の演奏予定
7/13(土) 18:00~21:30
COS MUSIC FESTA
場所:丸亀城下の丸亀市民広場
ミュージックチャージ:なし
毎年恒例の香川・丸亀城下の広場で無料ライブが行われます。屋台もあり、お食事しながらライブを楽しめるイベントです。
私はポプシーズでの参加です。どうやらトリのようです。
7/15(月・祝) 18:30 Open、19:00 Start
『アニキのお楽しみ会!』
場所:高松 Nashville
シカゴバンドで高松のライブハウス「Nashville」で演奏します。全6バンドの対バン形式。
7/27(土) 18:30 Open、19:00 Start (2stage制)
西珈琲骨 Jazz Live 2019
場所:丸亀駅構内 駅カフェステーション
ミュージックチャージ:1,500円+1ドリンク)
西讃を中心に活動するジャズバンド、西珈琲骨のライブです。
普段はボサやファンク色の強いバンドですが、今回はかなりストレートなハードバップ中心の演奏をお届けできると思います。
8/11(日) 19:00~
詳細未定
場所:高松 Nashville
シカゴバンドで高松のライブハウス「Nashville」で演奏します。詳細は決まり次第、追加します。
8/31(土) 18:00 Open、19:00 Start
Bop Renaissance ライブ(詳細はフライヤーのページにて)
場所:瓦町Dining Turtles 香川県高松市瓦町2-2-22
ミュージックチャージ:1,500円 (学生1,000円)+1オーダー
50~60年代のストレートアヘッドなバップ期のジャズを愛するメンバーが集まり結成されたモダンジャズバンド。
今回はケニー・ドーハム特集ということで名盤『静かなるケニー』から中心に名曲をピックアップしてお送りします。
ジャズの初心者の方でも楽しめるであろう工夫を用意していますので、ジャズを余り聴いたことが無いという方もお気軽に是非お越しください。
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