知的財産の視点からジャズを俯瞰してみる③

の続きです。

前回は、現在の著作権の権利期間は70年と非常に長く、68年までに著作権者が死亡していない場合、未だ著作権は失効していないことを述べた。

さて、著作権には二次著作権というものが存在する。例えば、ヒットした小説をものにしたコミカライズ作品などが該当すると言えばイメージしやすいだろう。二次著作権者にも著作権者と同様の権利が与えられる。


ジャズは数多のプレイヤーがジャズスタンダードを自分流にアレンジして演奏している。例えば、『Dear Old Stockholm』、原題(Ack Varmeland Du Skona・麗しのワームランド)はスウェーデンの民謡である。曲そのものの著作権はとうの昔に消滅していると考えて良いだろう。

マイルス・デイヴィスはこの民謡を自身の作品でジャズとして演奏していることはご存知の通りである。(Wikipediaに寄ればスタン・ゲッツの方が早くに発表していたらしいが、その辺りの細かい話は私にはわからないし、興味もない)

今日、数多のジャズスポットではこのマイルス・デイヴィス版を基に演奏が行われている場合が殆どだろう。もし二次著作権としてこのアレンジも権利の対象内となるならば、あのお決まりのVerseやInterludeはマイルスに権利があると言えるだろう。

ジャズではスタンダードをそのまま演奏することも多いが、プレイヤーのアレンジがその後の定番になっていくことは多々あることである。曲そのものの著作権が消滅しているから安心な訳ではなく、そういう場合の権利侵害についても考慮する必要があろうかと思われる。

(長くなったので続きます)


今後の演奏予定

1/11(土) 19:00~
瓦町Dining Turtlesセッション
場所:香川県高松市瓦町2-2-22
参加費:1,000円
フレンチレストラン「Turtles」さんでの月例セッションでホストを務めます。
初心者大歓迎のセッションなのでお気軽に遊びに来て下さいね!


2/23(日) 13:30開場 14:00開演
ポプシーズ結成25周年記念コンサート
場所:高松国分寺ホール
所属するビッグバンド「ポプシーズ」の25周年コンサートです。ゲストミュージシャンはトランぺッターの二井田ひとみさんです。チケットご入用の方はご一報下さい。


2/29(土) 18:00開場 19:00開演
BOP RENAISSANCE ライブ
場所:Jazz Live & School Nomad
   香川県高松市瓦町1丁目11−17 PART2 2F 
ミュージックチャージ:2000円 (学生1,500円)+1オーダー
50~60年代のストレートアヘッドなバップ期のジャズを愛するメンバーが集まり結成されたモダンジャズバンド。
今回はメンバーの大西由記さん(As)をフィーチャーして、チャーリー・パーカー直系のアルトサックスプレイヤー「ジャッキー・マクリーン」にトリビュートしたライブを行います。


4月25日(土) 
西珈琲骨 丸亀港Garage Bar OCEANS'11 Live
場所:香川県丸亀市港町307-8 藤澤倉庫
西珈琲骨として、丸亀港のGarage Bar OCEANS'11さんでのライブです。詳細が決まり次第更新します。

この世は成り行き任せ~主にジャズに関する思考の残渣

香川県を中心に活動しているアマチュアトランぺッターが谷野穣がジャズに関してアレコレ書き散らします。

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